詣でける出雲大社や秋の暮

出雲大社に寄った。出雲とは何かというと伊勢に次大事な日本の神様である。伊勢の神は今日に天皇の祭祀として残り興隆をきわめたが出雲は斜陽の神となった。この歴史的背景を知らないと俳句であれ詩であれ理解できないのだ。
そこには実に大きな日本の歴史の興亡があったのである。ではなぜ出雲がそれほど大きな力を持ち得たかというと国引き伝説のように韓国との新羅などと密接に結びついた歴史があるからだ。韓国は近いし渡来人もやってきたのだ。歴史はその位置が地理が決めるのである。伊勢でも出雲でも尊敬を払うものでそれ自体は神ではない、日本の始祖なるものとして敬意わ示すのであり神として拝むべきではない。その間違いが戦争になったのである。

このあとは汽車で萩まで行った。車窓の風景は荒い日本海の波が絶壁におしよせていた。普通より温度が5度くらい低く風が強かった。木枯らしの前兆のような気候であった。

沖に見ゆ島一つかな日本海今日波荒れて秋の日暮れぬ

山陰のいづべの駅や波荒れて芒なびきつ汽車の過ぎ行く

「荒海や佐渡に横たふ天の川」これも日本海の特徴を俳句にした。正に今日の日本海は荒れていた。デジカメで動画もとった。電池がなくなると思ったが結構とれた。デジカメは実に手軽で便利なのだ。airHは試してみて旅行ではかなり使える。宿でアップできるし町だったらたいがい通じる。インターネットで松江の石橋町の説明がでていた。木橋とかの地名はないが石橋とあるのは当時石の橋が珍しかったからだという。木の橋はありふれていたから地名にはならなかったのだ。インターネットで情報を得るのはめんどうである。時間がかかるからだ。いちいち接続して調べていると大変なのである。ただ旅行のとき情報がいかに大事かわかる。旅では情報は千金の価値があるのだ。それはホテルの情報でも歴史やそのほかその土地のことがわかれば旅も興味深いものとなる。

萩駅に6時過ぎついた。そこから宿のあるところが遠かった。夜で遠く感じた。夜は旅人にとって鬼門である。迷ってしまうからだ。民宿があったので泊まった。近くに手頃な食堂があったので寄せ鍋を食った。2000円くらいしたがまあまあだろう。もっととられる場合がある。明日は萩の観光だ。

虫の音や十村(とむら)に汽車の停まり去る

九州への旅の報告

10月27日

松江ー出雲ー萩

博多へ