青春18切符で雪の青森へ



(東北線)

残菊やしばし停まれり品井沼(しないぬま)

朝の空鳥の翔けゆく北めざす

松三本みちのくの駅や冬田かな

松一本冬田に影の伸びにけり

みちのくの北へ行く旅冬の鳥

みちのくの駅名一つ枯芒

(盛岡)

城下町の面影といえば中津川の擬宝珠がある。盛岡城築城にあたって中津川の上ノ橋・中ノ橋・下ノ橋の3橋を架け京都三条大橋に模して擬宝珠が取り付けられたものだ。現在も上ノ橋と下ノ橋に取り付けられている。ここ中津川は市街地を貫流する河川であるが極めて清流を保っている

盛岡の橋いくつわたる年の暮

小雪舞い中津川にそい橋わたる

中津川岸辺の古木冬の暮

慶長の年号残り冬柳(擬宝珠橋)

盛岡の煉瓦の銀行冬柳

北上の流れ瀬走り盛岡に白鳥飛ぶや旅路によりぬ

盛岡や新雪踏みて川ぞいのひびくながれにそいて歩みぬ

小雪舞い石割桜の街中に盛岡の人と交じり歩みぬ

慶長と記さる橋の擬宝珠や小雪の舞いて盛岡暮れぬ

渋民に寄ることなしや冬の暮

(花輪線)



雪舞いて車内に荷一つ花輪線

小屋の畑あわれ来たれり雪の暮

小屋の畑すぎて雪に灯遠き国

雪に灯や兄畑あわれすぎにけり

小雪舞い少女の脚の白さかな

雪埋もれ老犬神社の物語


(大湯)

雪ふみてたずねし大湯の古き宿一夜あわれも我が泊まりけり

廁行く廊下歩みて息白し大湯の冷えし温泉宿かも

めずらしや鹿野(かづの)に毛馬内(けまない)青森に新雪積もり冷えにけるかも

青森の昔や遠き都かな江戸の便りや雪に埋もれぬ

(十和田湖)



(大館)

大館の冬の夜ふけて貨物車のひびく音しぬ駅前の宿

大館や駅に作業やつもる雪


(秋田内陸縦貫鉄道)



秋田なれ丸太に雪や山の駅

蔵一つ雪に埋もれ秋田かな

雪つもる一本橋や阿仁マタギ

雪埋もる倉庫一つや羽後大田

無人駅老婆一人おり冬柳

トンネルの長きをいでて角館雪に埋もれし仙北郡

角館


新雪の真新しきや武家屋敷角館にそ志操育む

塀長く新雪積みし武家屋敷の門構えや樹々の古りしも

碑の二つ雪にうもれて一両の電車すぎゆきトンネルに入りぬ

(北上線)

冬の灯や北上線を帰るかな

冬の月光る北上のホ-ムかな


文章はあとで出すことにしました。とりあえず時事問題24の文章で旅の経過など書いています

時事問題24へ