秋の薔薇一輪淋し夕べかな

秋の薔薇一輪淋し夕べかな

夕暮れや気品に満ちて秋の薔薇

今日一人この道行きて秋の薔薇 

山越えて淋しき村や秋の薔薇

雨ぬれていつもの道に秋の薔薇

寄りそいて老夫婦あわれ冬の薔薇

誰がが棲むや裏の通りに冬の薔薇

その道をを今日は行かざり冬の薔薇

今日一日人目に触れず冬の薔薇

田舎駅乗り降り少なく冬の薔薇



 a graceful rose
 at evening in autumn

I take at a glance again
the wetted rose with rain
on my route in autumn


秋の薔薇

我がいつも行く道に
さりげなく目ただずに
虫の音のかすかにひびき
秋の薔薇は咲いていた
高貴に触れがたく
その凜とした美しさ!
気品に満ちた美しさ
そして今日その一輪
そっと散っていた
その静けさ!!
その花の散るも良きかな
よどみなく恨みなく
苦痛もなしに散りぬ
燃ゆる夏の薔薇よりも
秋の薔薇の静粛に
夕日のさして
しとしとと雨にぬれ
我がよりて愛しき

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